Muchonovski always get it wrong

なにが なんとも。どれが どうでも。

Raul De Souza / À Vontade Mesmo

Raul De Souzaはリオ出身で、後に米国ジャズシーンで活躍するトロンボーン奏者で、最初にHermeto Pascoalの"Slave's Mass"で彼の演奏を聞いたときに結構衝撃を受けました。技術的に安定してるうえに、表現力がすごいのですね。その後のソロ作でもいい感じにヌルくも凝ったところのあるブラジリアン・フュージョン/ファンクをやっていて、そのほかルックスやお調子ものっぷりなども含め、チト中期のGeorge Dukeに似たキャラかもしれません。で、最近ネットでゴニョゴニョなブラジル旧盤を放流しているBlogger: ログインに彼の1964年作"À Vontade Mesmo"が落ちていて、これは内容的には攻め攻め系ラテンジャズなんだけど、全編Raul(当時はRaulzinho)が高速ソロを決めまくりでムッチャかっこいいです。ちなみに他のメンツはSambalanço Trioらしい(Cesar Camargo Mariano (P) / Airto Moreira (Dr) / Humberto Clayber (B) 。後にCamargoに代わってHermetoがピアノとして加入したユニットが、かのSambrasa Trioであります)。
おいらも中学時代ブラバントロンボーンやってたのですが、トロンボーンがこんなポテンシャルのある楽器だとは全く知らなかった。トロンボーンのスライドアクション機構って、主なメリットがスラーの表現しかない割に「高速運指の速度がピストン系金管楽器より格段に遅くなる」というものすごいデメリットを抱えていて、白玉系はいいんだけどジャズのソロ廻しとかだとどうしてもモタッとして鈍くさい感じになりがちなんですよね。だから個人的には「金管族の中ではピンでやるのが難しい子」というイメージが強かったのだけど、Raulの音聞いてるとそういう演奏上の壁を全く感じさせない。とにかく高速フレーズのキレがよく、音程もジャストに決まっています。ぐぐってみたらこの人、日本のトロンボニスト達にもかなり影響を与えてるみたい。なるほどなあという感じ。
ちなみに彼の有名作"Colors"(1974)も、同じLoronixにあるよ。しかしここ、よく潰されないよなーという感じです。「うpするのは入手困難な廃盤限定だよん」とか言ってるけど全然ウソ。今年の春に日本でもいっぱい出たSom Livre再発ものもぎょうさんあるし。